篠塚建次郎 オフィシャルウェブサイト / Kenjiro Shinozuka Official Web Site
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篠塚建次郎

メッセージ
2006年3月12日(日) <シノケン近況>

‘06ダカールラリーをラストランと決めて参戦したが、残念ながらリタイア。何が何でもゴールをしたいと懸命に頑張ったけれど、思いは果たせなかった。
源吉兆庵を筆頭とするスポンサーの方々や、応援してくれた皆さんの、期待と夢に応えられなかったことは本当に申し訳なく、心残りでならない。
だが不思議なことに、不完全燃焼ではなかった。
総合3位になった‘87年以来、常に勝つことだけを考え、数分の無駄も許さず、速さだけを競う世界が僕のパリダカだった。
今回のように最初から勝ちを度外視した状況下で、走りつづけること、生き残ることだけを目的にしたドライビングなど、長いラリー人生において、一度たりともなかった。
正直なところ、少しばかり悔しかった。
忍の一字でゴールを目指すのだと決めアフリカの砂漠に突入した。最初の数日はぼやきもでた。ところが、砂をかき、冷や汗をかきながら、息も絶え絶えの車に、頼む走ってくれと声をかける毎日が、苦しいけれど面白く、疲れたけれど楽しくなった。
車が壊れて、途中でラリーは終わってしまったが、気分は爽快だった。今までとは全く違うパリダカを体感し、真のパリダカの醍醐味を知ったような気がした。何よりもそれが嬉しかった。
結果報告で2月は過ぎ、毎年この時期は、次のパリダカに向かって動きだす。
僕の中でも当然のように走るための思考が始まる。
おい、おい、もうその必要はないのだぞ。
まて、まて、まだ余地はありそうだぞ。
体中の虫が騒いでいる。
たとえ往生際が悪いといわれても、本音はやはり走っていたいのだ。
もう一つのパリダカを知った今、もう少し走りたいと切に思う自分がここにいる。

/篠塚建次郎